千代田区立九段中等教育学校で、中学段階を終えた1期生の生徒のうち、1割強にあたる18人が他の学校に進学していたという。(詳しくはこちらを参照してください。)
なんでも、そのうちの多くが、「学習態度に問題がある」「高校で授業についていけず、留年の可能性もある」などとして、別の高校への進学を勧められたのだそうだ。

九段中等教育学校は区立ということで、入学選抜の際に「区民枠」と「都民枠」があり、「都民枠」のほうがずっと倍率が高いため、入学者のレベル差が出来てしまったのが主な要因のようだ。

もっとも、公立一貫校の場合、普通の学力試験は出来ないので、「枠」などない学校でも入学者のレベル差は大きいと思われ、県立千葉中学校なども他人事ではないと思う。
九段中等教育学校の今回の措置に関して、是非を語るつもりはないのだが(あちこちで語られているでしょうし)、個人的には「公立一貫校」という制度自体に問題があるように思う。

本来、税金で運営される公教育は「公平性」が第一であるべきで、その「公平性」を求めると「高いレベル」での教育(エリート教育)は難しくなる。
入学試験がある高校ならともかく、中学段階でそれをやろうとすることに無理があるだろう。
そもそも、「民(私立学校)」に出来ることは、「民」に任せるべきではないか。
税金の使い道は、もっと他にたくさんある。(「20名学級」など、真っ先に実現すべきだと思う。)

語るつもりはないと言いつつ、話が伸びてしまったが、現在、中2生までが在籍する県立千葉中学校も、1年半後には最初の高校進学者を出すことになる。
県は「入学者選抜なしで、県千葉高に進学できる。」と言っているが、県千葉高に入学してくる高校入学組の実力は、九段中等教育学校の比ではない。(しかも、2学級減になるので、入学者は現状より更に底上げされる。)
このまま県千葉高に進学したら、授業についていけなくなるだろう生徒は、1人2人ではないだろう。
千葉中・高では、そういう生徒でも抱え続けるのだろうか。
その生徒たちは、県千葉高に残っても「厳しい道」になると思う。(もちろん、その生徒たちが、大学受験で思うような成果を出すことも難しいだろう。)

他校に進むことは、一時的な痛みは伴うものの、今後の高校生活を考えれば、本人のためになる進路変更になるのではないか。
「人生、時に「撤退する」という選択をすることも大切だ」と、知ることも出来る。
お叱りを承知の上で言ってしまえば、九段中等教育学校の今回の措置も、本当に「生徒の高校3年間」を考えれば、教育者としてbetterな選択をしたとも思える。

今回の九段中等教育学校のことは、全国の公立一貫校で成り行きを見ていると思うが、個人的には、公立一貫校それ自体が、「撤退する」という選択を模索するきっかけになるのではないかと思う。(民主党政権になることだし)

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コメント
>しかも、2学級減になるので、入学者は現状より更に底上げされる。

決定した話ですか?
千葉中から2学級進学してくるので、当然、千葉高校の募集定員は2学級ぶん減るということです。
県千葉高校の定員(8学級)そのものが変わるわけではありません。

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