「受験生の気持ち」

2010/02/19 Fri 02:46

昨日・今日で公立高一般入試の願書提出がありました。
願書提出に行った受験生の大半は、ほんの5・6日前に同じ場所で「不合格」という現実を味わったばかりです。
願書を出す受験生の気持ちは、どんなものだったでしょうか。

さくら進学クリニックで何度も書いていることですが、特色化選抜が実施されて、事実上、公立高入試が2回になりました。
入試が1回きりなら不合格にならないはずの生徒が、特色化選抜で不合格にされることになったのです。

1学年8クラスの学校なら、募集定員は320名です。
320名が入試で合格するわけですが、現在の制度では、そのうちの半分、160名は一度不合格にされるのです。

その160名は、入試が1回なら合格だったはずなのに、特色化の発表から一般入試の発表までの3週間を、不安にかられながら待たねばならないのです。
(もちろん、一般入試までは、追い詰められた気持ちで、必死に勉強しなければならないのです。)
しかも、学校ではクラスの半数以上が、入試を終えて卒業気分になっているというのに。

入試を2回行うことで、どんな教育的意味があるのでしょう。
義務教育の最後に、高校受験という関門があることは、今後の人生のためにマイナスではないと思います。(むしろ、学べることも多いでしょう。)
しかし、入試が2回になることによる苦痛は、まったく不要な負担です。
そんな、誰が考えてもわかるようなことが、千葉県教育委員会のお役人や文部科学省の官僚さんたちにはわからないのでしょうか。

教育行政は、次代の県民・国民を作る仕事です。
教育活動のひとつひとつが人間を作っていきます。
だからこそ、無用な苦痛はなくして欲しいのです。
無目的に入試を2回行うことは、止めて欲しいと思うのです。


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コメント
こんにちは
さくらさん
こんにちは


私は現在千葉の県立高校に通っています。
去年さくらさんにお世話になりました。ありがとうございました。


さて、私の考えを申しますと、二回入試を行うことは一概に“悪い”とは言えないと思います。
それには、2つ理由があります。


1つ目は二回入試がある=二回チャンスがあるということです。
実際に入学してから色々な人たちと受験の話をしたり、色々な噂として入ってくるのですが、私のクラスでは1人特化の時期にインフルエンザにかかり、特化を受けられなかった人がいます。
その人はクラスでも常に上位の成績で、十二分に特化で受かる人なのです。
もちろんその人は一般を受かって来ていますが、本当に一発勝負になると、その人は勝負すらできずに、他の私立高校に通うことになります。

私も二回入試があることは、さくらさんがおっしゃっていることなどもあり、“良い”制度だとも思えません。
しかし、来年度からも少し制度が変わり、前期に受かりやすくなるらしいので、私は国立大学入試に近い形になるのかなと思っています。(これは私の単なる想像です)
センター試験でインフルエンザだった人たちに、後日試験ができるようなものだともとらえられないでしょうか(これも私の勝手な捉え方ですし、実際はかなり違うと思いますが)。
私は既に高校受験から離れてしまっているので、偏った見方になってしまっているかもしれません。
しかし、とりあえず1つの事実として、二回入試があることで救われた人がいるのです。


2つ目の理由は、試験内容の二面化です。
私の高校はよく特化では“内申点を見ずに当日の試験だけで、合否を決める”と言われています(私もそう思っているのですが)。

実際に私の中学の同級生で、よくワルとつるんでいて内申点があまりよくない人が特化で受かっているので、ほぼ事実と言っていいと思います。
後期入試では既に“内申点と試験の得点が共に全体の80%”となっているので、中学三年間でかなり差が開いている人もいます。(ここでワルとつるんでいたから自業自得だと言わないのは、私が通っていた中学が底辺のレベルであったからです。つまり、ワルの仲間になって、自分の身を守るという手もあるということです。)
しかし特化の制度により、いわゆる上位校では独自問題によって“学力がある人”を選抜しやすくなりました。
それによって助かった人も多いと思います。

一回だけの試験では内容の偏りが目立ちますが、二回入試があることで偏りが緩和されていると思うのです。



何度も繰り返しますが、二回入試があるのは、悪い面も含んでいます。
それでも、私は悪い一点に絞っているように見える今回のさくらさんの話に対して、コメントされていただきました。




乱文で失礼します。
清燐さんへ
清燐さん、コメントありがとうございます。
コメントを読ませていただき、少し一方的な論調だったかなと思っています。

清燐さんも書かれているように、特色化選抜には悪い点だけでなく、良い点もあるのは事実です。
ただ、私が言いたかったのは「特色化選抜の是非」ではなく、「複数回に分けた入試は廃止すべき」だということなのです。
そこには、「継続か」「廃止か」しかなく、「良い点もあるから続けましょう」では、私の主張にならないのです。

たしかに、入試が2回になることによって救われる受験生がいるのは事実でしょう。
しかし、それは「木を見て森を見ていない」ことになりませんか。
どんな試験でも、大量の受験生が参加すれば、当日の体調不良で受験できなくなる人はいます。
しかし、現在の日本では「自己都合による欠席」は救済しないのが普通です。(自己責任ということです。)
それは、大学受験でも、就職試験でも、検定試験でも、すべて同じです。

公立学校の入学試験は「公による政策(施策)」です。
「公による」ということは、国民・住民から集められた税金によって運営するということで、そこには「最大多数の利益」が求められるはずです。
「利益は最大限に」「不利益は最小限に」が原則です。(もちろん、人命・人権が絡む場合は別です。)
にもかかわらず、昨年は16066人の受験生(昨年の一般入試合格者数(全日制)です)が、「入試が1回なら合格している」にもかかわらず、一般入試までの間、苦痛を味わわされているのです。
(もちろん、一般入試受験者の中には特色化選抜を受けていない人もいると思いますが、全体に対する割合は非常に小さいでしょう。)
入試当日、体調不良で欠席する人数など、1校あたりせいぜい数名だと思います。

どんな政策にも、利益を受ける人間と、不利益を被る人間が出てきます。
ですから、「この制度があったおかげで助かった」という人を見つけ出すことは、さほど難しいことではありません。
問題は、その「数」なのです。

もしも、当日、体調不良で試験を受けられないのが可哀想だというなら、医師の診断書を持ってくれば追試験を受けられるようにすればよいのです。(もちろん、今の日本では行われないでしょうが。)
ほんの一握りの人のために、特色化選抜志願者37638名のうち16066人(42.7%)が不利益を被ってしまうのは、この政策が「公による」ものとしては「明らかに不適切」ではないかと言わざるを得ません。
大変多くの受験生が、「不必要な涙を流させられている」ことが問題なのです。


また、「試験内容の二面化」についてですが、本来、入試を複数回行うことの目的は、まさにその部分、「学力のみに偏らない、多様な入試の実現」にあったのです。
ところが、千葉県では「公立高等学校入学者選抜・評価方法」が事前に公表されてるようになった、平成20年度(一昨年)から様子が変わってきています。

「さくら進学クリニック」08年1月3日の、Topics7「平成20年度千葉県公立高等学校入学者選抜・評価方法」に書いたので、再掲します。


例えば、県千葉高校の場合、調査書の扱いについて、19年度は「全項目を総合的評価の資料とする。」だったものが、20年度では「各評価項目の評価を基にして数値で評価する。」と変更されています。
漠然とした書き方でわかりにくいですが、19年度は「調査書は参考程度にしか見ませんよ。」だったのが、20年度は「数値化して点数に組み入れますよ。」と読み取れ(るように思い)ます。


今年(22年度)の「選抜・評価方法」では、「調査書では評定の全学年の計の合計値を評価する。(算式1を使用する。)」とあります。
算式1を使用するということは「135点満点±α」で点数化しているということです。
さらに、選抜方法で「評価項目及び評価基準の(1)~(3)(調査書・志願理由書・独自問題得点)を総合的に判断して入学許可候補者を決定する。」ともありますから、「ほぼ独自問題の得点で合否を決めている」というのは誤りの可能性が高いです。
県千葉の場合、独自問題は各50点満点の250点満点ですから、内申135点+試験250点では、一般入試の内申135点+試験500点よりも内申比率は高くなります。

もっとも、本当はどうなっているのかは関係者にしかわかりませんから(清燐さん、仲良しの先生に、それとなく聞いてみてはどうですか)、私が文書を読んでの想像でしかありませんが。

県千葉以外では、県船橋高校の場合、「「調査書得点」と「独自問題得点」をもとに順位化し、調査書と志願理由書を資料に加え、総合的に判定して、入学許可候補者の内定者を選抜する。」と、ほぼ明記しています。(「単純に合計する」とは書いていませんが)
また、東葛飾高校では「W=T(学校独自問題による検査の合計値)+Z(算式1を使用して計算した調査書の評定合計値)とし、Wの値及び調査書・志願理由書・自己申告書の記載内容等を総合的に判断して決定する。」と完全に明記しています。
県船橋は各50点の250点満点、東葛飾は各60点満点の300点満点ですから、やはり一般入試よりも内申点の比率は高くなっています。

特色化選抜といえども公立高校の入試ですから、内申点をまったく無視した選抜はできないでしょう。(それは、中学校の評価を否定することになりますから。)
でも、各高校の選抜過程を外部に見せるわけではありませんから、黙っていれば、「内申は見ない」ことも可能だったしょう。
ところが、得点開示ができるようになり、何人かの内申+得点を見比べてしまえば、どんな選抜が行われているかわかってしまうようになりました。
さらに、「選抜・評価方法」を事前に公表することになったのが、追い打ちをかけたと思います。
結果的に、現在の特色化選抜では独自問題・面接・作文など、選抜方法だけしか「特色」が残らなくなってしまいました。

来年から始まる新制度では、その「特色」さえ残るのか疑問です。
全校共通問題があるのに、さらに独自問題を実施する意味が見出せないからです。
結局、2日目は形だけの面接・作文(県教委にやれと言われたから、アリバイ程度に実施する)では、今の一般入試と同じです。
(それでも、御三家クラスは県教委の意向で独自問題をやらされるかもしれませんが、共通問題もあるのですから、独自問題の比率は?です。)
だから、「特色化」という名も無くなったのでしょうが、特色化選抜の「悪いところだけ」が残った形だと思います。

個人的には、入試は1回だけにして、「共通問題も用意されているが、独自問題をやりたい学校は独自問題でもよい」というのがいいんじゃないかと思います。
もちろん、内申点との比率は明記してくれる必要があります。(大切なのは、不明瞭な部分を残さないことです。)
受験生が「どう努力すれば合格できるのか」明確になっていることが、望ましいと思います。

何か、厳しい話ばかりしてしまって、せっかくコメントをくれたのに申し訳ありません。
清燐さんのように、高校入学後も興味を持ってブログをのぞいてくれることは、とてもありがたいです。
ただ、特色化で合格した人は「特色化肯定派」になり、不合格だった人は「否定派」になる、では不毛な争いになってしまいます。
人はお互いの気持ちを酌み合って、より良い方向を見つけていくものだと思います。

清燐さんの同級生にも、特色化で不合格になり一般入試で合格した人が多数いると思います。
その時の気持ちを聞くというのは、なかなか出来ないことかもしれませんが、可能なら尋ねてみてください。
それは、とてもとても不安で不安で辛い期間だったと思いますよ。

勉強が大変な学校だと思いますが(しかも自由なので自制心が求められますよね)、高校生活頑張って下さい。
ぜひ、また、コメント下さい。
受験生の気持ちを読ませていただいて
 こんにちは。昨年息子の入試でこちらのブログに大変お世話になりました。息子は塾へは行かずマイペースで頑張りたいとのことで、親としてはなかなか情報がない中さくらさんのコメントや保護者のコメントに助けられました。息子は一般入試ですが第一志望の東葛飾高校に合格し、有意義な高校生活を送っています。

 特色化で不合格になった時、覚悟はしていたとはいえやはり相当なショックだったようです。さくらさんのおっしゃるとおり一般発表までの3週間は本当に精神的に大変だったようです。実力はあるのに気持ちが落ち込み(落ちた子にしかわからないと思いますが)一般をランクをだいぶ下げてしまう子もいたようです(息子は変えませんでした)クラスの私立組、特色化合格組はもうすでに入試から開放され気持ちにも余裕がありますが、、、一般組はみなピリピリしていたようです。まして高校3年生とは違い卒業式まで学校へ行く中学3年生は尚更です。よく実力があれば特色化で受かるとありますが、入試は何があるかわかりません。実際東葛に入ってからいろいろ話を聞くと、中学ではレベルが上だった子が特色化で不合格になったりしています。もちろん実力がある子が特色化で受かるのも事実ですが、一度不合格を味わうことは15歳の子供には酷だなあと感じました。二回チャンスがあるという意味は私にはよくわかりません。もう少し子供のことを考えていたらこんな制度は生まれなかったと思います。

 これから一般入試を受けるみなさん、、、ほんとに精神的に大変だと思います(保護者の方も)私も昨年は発表までの約1週間はドキドキの毎日でした。でも息子のやりきった(頑張った)姿を見て、結果はどうであれ最後までくじけず頑張った息子をほめてあげたいと思いました。一般までの期間で精神的に強くなり(ちょっと大げさですが)一回り大きく成長したようにも見えました。合格と聞いた時は涙が止まりませんでした(今考えてもウルウルきてしまいます)最近のブログに東葛高校を目指す保護者の方の投稿を見つけ、私も昨年はこんな思いだったのかなと。みなさんが合格発表の日と入学式に感動の涙が流せますようお祈りしています。長々と私の勝手な意見を失礼しました。まだまだ寒さが続きます、お身体ご自愛ください。
No title
こんにちは、さくらさん

以前から、こちらにはお邪魔して励まされている保護者の1人です。
コメントを投稿するのは初めてなので、うまく伝わるか心配ですが。。

うちの息子の友人でこんな子がいます。

「本人がどうしても行きたい高校があるけど、私立には行かせられないから、特色化でダメだったら、確実に合格できそうな高校に一般は志望変更する」

特色化で合格は本当に難しい。
大抵の受験生の親はそう感じています。

今回、残念ながら彼は一般入試の願書を自分の志望とはちがう高校に出すことになりました。

この不況の中、私立というお守りがあっても、あくまでもお守りなだけで、実際は公立でないと…というご家庭が多くなってきています。

さくらさんがおっしゃるように一回の入試で、320人定員の合格者を出すのなら、もしかしたら彼は受験できたのではないかと思ってしまうのです。

結果、それがどうであれ、自分の第1志望の高校を受験できたと思うのです。

私自身、我が子3人の、特色化選抜の受験を経験しました。
親として、この制度がいいのか悪いのか、最後の最後までわからずに終わりそうです。

一般入試まで、本当にキツい日々をすごしている受験生のみなさん、自分を信じて、今まで頑張ってきたことを、全て出し切れますように、同じ受験生の親として応援しています。
No title
特色化の良いところで上がっていないのは、輪切りされがちな公立高校の生徒の学力の幅が、若干広がることでしょうか。

悪いところは、l合格すると入試が早く終わりすぎて、勉強に対する意欲がなくなってしまうところ。特色化で合格を狙う子は、ランクを下げます。ただでさえ余裕の受験、早く終われば、勉強へのベクトルの低下甚だしい気がします。うちの子を見ていて思うのですが。

大切なのは、高校に入ってからの意欲です。二期生にするのであれば、後期は敗者復活で若干名というのが、高校生活の充実のためには良いような気がします。
コメントありがとうございます
あずとんさん、今年の受験生の保護者さん、千葉の母さん、コメントありがとうございます。
複数回受験の是非については、もっとたくさんの方の意見を伺いたいです。(もちろん私は一貫して反対ですが)
明日の受験生のために、議論が盛り上がればと思います。

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