こんにちは、さくらです

県が行った「公立高校入学者選抜制度のアンケート結果」県教委のホームページに掲載されています
これは近隣各県で複数回入試の見直しが進む中で、千葉県としてどう対処すべきか意見を募ったものと思われます

調査対象は以下のとおりです

公立中学校 中3生徒
公立中学校 中3保護者(PTA関係者)
公立高等学校 高1保護者(PTA関係者)
公立中学校長
公立高等学校長
私立高等学校長

このアンケートの中心になるのは、何といっても「受験機会(選抜の回数)について」です

受験機会は「複数回(前後期)」「一本化(1回)」のいずれがよいか、という質問に対して
中学校長の66%、公立高校長と私立高校長の90%が「一本化」を希望しています
それに対し、中3生徒の76%、中3保護者の67%、高1保護者の78%が「複数回」を希望しています

学校側と生徒・保護者側の考えが全く逆になっていることがわかります

これは「複数回入試の理念と実情を把握しているか」の差ではないかと思われます
そのことは理由を見るとわかります

「一本化を希望する理由」
・選抜が2回あると授業数を確保するのが大変である
・学級内に前期合格者と後期受検者が混在し指導に困難な面がある
・前期で不合格になった場合、生徒・保護者に精神的な負担が大きい

いずれも、実際に困っている状況がうかがえる理由です
上の2つは学校運営上の理由ですが、学校が困るだけでなく影響は生徒にも及んでいるはずです
前期で合格した生徒と不合格だった生徒が混在する教室では、先生だけでなく生徒たちも神経を使うでしょう

前期不合格者の精神的負担については、私も何度もブログに書きました
入試が1回なら合格している生徒を不合格にしてもう1度受験させるなど、あまりにも理不尽ではありませんか
当初の理念のように1回目と2回目で視点を変えて選抜するのならともかく、2回とも同じような選抜方法では入試を分ける意味はないでしょう

「複数回を希望する理由」
・選抜が2回あるとチャレンジできるなど志望校選択の幅が広がる
・インフルエンザ等体調管理が難しい時期なので2回あるほうがよい
・1回では選抜の時期が遅くなり、進路決定が遅くなるので不安である

選抜が2回あることでチャレンジ志向が高まることは確かです
実力的に厳しい学校であっても、チャンスが2度あるなら「前期は挑戦してみようか」と思うでしょう
これは、受験勉強を進めていく上でもモチベーションの維持に役立ちます

しかし現実には、そのような受験は「記念受験」になってしまうことが多く、後期にはランクを落とすことになります
単純に考えて前期合格者は入学者の上位60%なので、十分な実力のある生徒でないと合格は難しいのです
実力的に厳しい生徒が前期で合格するのは至難の業です(試験ですから、まれに奇跡が起こることはありますが)
それを「志望校選択の幅が広がる」などというのは現実を知らない人の発想です

2番目の欠席対策は本来の複数回入試の理念とは外れるものです
病気などの理由で欠席した生徒に対しては、大学入試センター試験のように追試験で対応するのが本来の形でしょう

3番目の理由に至っては「何をか言わんや」です
卒業間際までしっかり勉強した上で高校入試を突破して高校生になる、これぞ理想のスケジュールでしょう
そもそも、全員が同じ時期に進路決定するのならば不安などないはずです

複数回を希望する理由は、いずれも現実とはやや離れた内容であることがわかります
毎年入試を実施して複数回入試の長所短所を知り尽くしている学校関係者と、経験よりも想像で回答している生徒・保護者とのギャップがこのアンケート結果になったのでしょう

さらに言えば、複数回入試の理念や現実をきちんとアピールしてこなかった県や学校がこの結果を生んだともいえます
わかっていない者に意見を求めて集約しても、そのデータに意味はありません
このアンケート結果をふまえて、県は入試制度をどうするつもりなのか不安は募るばかりです


スポンサーサイト
高校入試 | コメント(0) | トラックバック(0)
 | HOME |